遂に今年もやって来ました…入梅。
塗装しようと思うと雨雨雨、思うように行かないのは相変わらずですが、こんな時こそ今まで放置していた表記類を作ってみようとデジタル工作を進めてみました。
梅雨時はMDプリンタにもあんまり良くないとの噂を耳にしますが、家のはそれほど影響が無いようなので、先ずはデカールで表現しようと作業開始。 何度も試し刷りしながら良い頃合になるようデータや構成の修正を行い、及第点かな?程度のデカールは作る事が出来ました。
貼り込んでみると、「入口出口」や「バス共通カード」「ナンバープレート」と言った切り出し方によって余白が無くなるものはまま納得。 しかし、「都営バス」や「Non Step Bus」と言った文字だけの単体になる表記は余白が避けられず、鉄道模型のインレタに慣れてしまった身には少し気になる部分です。 こう言った文字単体でもシルバリングさえ注意すればデカールでも違和感が無い仕上がりになる事もありますが、特に「Non Step Bus」は車体のど真ん中に表記される事や、この塗装のワンポイントとして目が行く部分だけに少し拘ってみたいと思いました。
そうなると私の理想としてはインレタで~となるのですが、都営バスの場合幸いにも車番&所属表記の白文字はトレジャータウンからインレタが発売されており、さらに幸運な事に某氏より白のインレタ特注するから何か入れます?と天の声。 「都営バス」はちゃっかり原稿に入れさせて頂きました。 そうなるとやはり当面必要になるのは「Non Step Bus」と「青文字の車番」になります。
そう言えば、もう3年位前になるでしょうか、ここでちょこっと触れたMDプリンタ+フジコピアンレターシートで作る簡易インレタを思い出し、特注する前に改めて確かめてみることにしました。
=フジコピアンレタシート=
以前の記事と重複しますが、これはどんな物かと言いますと、アルプスプリンタや一部のワープロに使用されている熱転写インクリボン方式で印刷が可能、一旦乳白色のシートに印刷>それを反対側の面から擦るとリボンインクがシートから剥離して転写出来るものです。 要するにリボンインクを一旦置く事が出来るシートになります。
勘の良い方ならお察しの通り、通常裏になる側が表になりますので、データは鏡像で作成、ページ合成を利用した重ね印刷の場合は通常のデカールとは逆手順で印刷して行きます。 フルカラー印刷は試した事がありませんが、表と裏が同じ色になるのか確認する必要があるかも知れません。
印刷方法を簡単に示すとこんな感じです。
(Sample : 都バス「Non Step Bus」 青=沖特色ブルー 白=特色ホワイト)
通常のデカール=先ずは白を印刷し、その後青を重ねて出来上がり。
簡易インレタ=データは鏡像で作成、先ずは青、その後白を重ねます。
画像は判り易いように色を付けてありますが、データは黒ベタで作成します。
通常の所謂クロマテックインレタのように特殊なカプセル糊やワックスを使用して定着させるのとは違い、インクリボンの定着性のみに頼る~しかも通常熱によって転写するものを圧着だけで定着させる訳ですので、普通のインレタのように一回も擦れば簡単に定着すると言う訳では無いようです。 従って転写歩留まりを考えて予備は多く作っておいた方が良く、転写の際にも「しっかり」擦れるようテープ等で仮止めしておきます。
この程度のものなら転写自体は問題ありませんでした。 ただし、「しっかり」擦る事により若干インクが潰れてしまう弊害が起こります。 画像左上がデカールに印刷した物の拡大で、デカールの場合ほぼこのまま表現出来る事になります。 しかし簡易インレタの場合、シートへの印刷時点では同じクオリティーを保てますが、転写時に若干潰れてしまいそのままのクオリティーを維持する事は至難の業です。 また、極々小さい文字(例えば都営バスの車番横にある漢字の所属営業所名など)は何処かが欠けてしまう事が多く殆ど運任せ、より強く擦ると潰すを通り越して文字を壊してしまいます。 逆に観光バスに多い車体に大きく描かれた模様のようなものも何処かが欠けたり、その後の耐性を考えると先ず使えないと思った方が良いです。
以上を踏まえて~~
・ワンポイントのロゴ等には割と有用
・余りにも小さい文字は運任せ
・大面積には適さない
・細長い線のようなものは潰れによる歪みで無理かも
・もちろん多色レタも製作可能
・転写時の擦る事による弊害でデカ―ルより若干クオリティーが落ちてしまう事がある
・ツルピカ面には転写出来ない事が多い(紙用と謳っているので艶消し状でないと定着しないのかも)
・重ね印刷が多重になるとより潰れの影響が顕著になる
・でも余白が無いのとシルバリングと無関係なのは嬉しい
画像右下のように目を凝らしてじーーーっと見てしまうとやっぱり気になってしまいますが、少し離れて見れば
こんな感じ程度には表現出来るようです。 製品だってマクロで見てしまうと完全とは言えませんしね。
最大精度はMDの性能&データ構成が決め手になります。 MD持ってて使い勝手を重視するならすんなりデカールで~ワンポイントでここ一番段差を見たくない場面にはこんな手段もアリではないかと思います。
私個人としては、デカールの余白の問題と擦る事による若干の潰れを天秤に掛けた場合、「Non Step Bus」の部分は簡易インレタの方が好み。 車番の方は潰れによる歪が何とも…地色が橙色なのでデカールでも余白が目立たず、こちらは当面はデカールで~になりそうです。作品も多くなって来た事から行く行くは特注レタを頼む事になるのでしょうが、貧乏性故どうせ作るならあれもこれもと考えてしまい、何時まで経っても発注出来ません(汗
フジコピアン.NET (ほぼ一般流通は無いそうです)
参考までに…
こんなデカールもあるにはあります。
ムフフ…^^ 先ずはエアロスターの仕上げに取り掛かっています。
そうそう、これの表記入れの際、我ながら笑うしかないマヌケな発見が…!?
クリア吹いたらまた後日^^