またまたネタバス見参~~
とは言え、これは狙って作ったのではなく、来る10弾セレガに向け「自家製デカールで都営観光は作れるのか」の貼り付け試験用研究素材として「どうせなら」と作ってみたものです。 都営観光旧色は幸いにもベース色がほぼ真っ白な事、小さな銀杏を散りばめた複雑な模様である事、色の都合などから今回はインクジェットプリンタ用デカールを用いていろいろと課題や工夫点、デカールの特性などを探ってみました。
色の再現や解像度は流石現代のプリンタ、デカールへの定着も専用下地スプレーを使用し、プリンタドライバの設定を模索すれば個人的には申し分ないものが出来る事が判りました。 ただし、貼り付け時には熱転写プリンタで作ったデカールとは違い、いろいろと工夫や苦労が伴います。 また、凸凹面へ馴染ませる方法をさらに模索する必要を感じました。
=今回感じた事=
・プリンタドライバの設定を煮詰める。熱転写用とは違いミスプリを拭き取る事が出来ないので最初は結構無駄にしてしまう可能性大。
・貼り付け歩留まりを考えると絵柄によっては必要1に対して3~5倍程度は用意しておいた方が精神的に吉。
・下地スプレーはほぼ必須。
・表面保護のクリアはエアブラシではなくスプレーなどでしっかりした膜を作る。
・それでも切り出し面(断面)からも滲む場合があるので、貼り付け歩留まりが悪い時はほんの少しで良いので輪郭に余白取って切り取ると改善する事がある。(切り出した後にクリア保護を掛けるのも手?~今後の課題)
・転写時なるべくデカールにテンションを掛けない。特に引っ張りは最悪、表面のクリアに亀裂が出来てそこから滲む。また微調整時に突起物で突付く時も表面を傷めないように慎重に。
・デカールソフター(今回使用したのはMrブランド)は使わない方が良い~と言うか表面にクリアで保護しているのが影響か?ほぼ効かないと思った方が良さそう。さらに保護が弱い部分だけに浸透してそこからインクが滲んでしまう事がある。 貼った後に密着処理するソフターではなく貼る前に準備するマークセッターの方が有用かも(ただし今回セッターは未試験~今後の課題)
・今回凸凹面への馴染ませはお湯に漬けたティッシュによる方法を取った。(さらにサランラップ越しに当て馴染ませ作業時に水分を触れさせないようにした) ホイールアーチ部分は何とか馴染んだが、スジ彫り部分まで馴染ませるのはかなり難しかった。(作例も結果的に完全には馴染んでいない)
・デカールの性質として柔軟性と弾力があり粘着性は強くない。 その為熱で馴染ませる際弾力で戻ってしまい結構苦労する。厚さはデカールの中では並~厚めかも。
~~と、印刷よりも貼り付けにコツや工夫が必要でいろいろ小難しそうではありますが、結果的には画像程度の車両なら出来てしまいますので、これはこれでまた有用な方法ではないかと感じました。 あとは馴染ませる方法を模索する~セレガ発売に向けもう少し煮詰めて行ければと思います。
プリンタ側の設定で最終的にここまで再現出来ました。 先日までは黄緑と緑の滲みの問題で別貼りする事も視野に入れていましたが、今回は1枚貼りで行けました。
画像は目を凝らして見た時の感じを~と拡大してみましたが、濃い緑の部分が少しまだらになっている以外は個人的にはまま良いのではと感じています。
~~と言う訳で、何時の間にかこんな車両が出来てしまいました^^
一応モデルの話も書いておきますと、塗装はMr316(ホワイトFS17875)を基本に窓枠や前面/ライト周囲に艶アリ黒、細かい部分に赤やオレンジ、ベースは8弾ネオロイヤル西鉄観光、加工箇所は皆無です。 前面や後面も一応側面と同じような銀杏模様なのですが、この大きさだと殆どドット…苦労して書いたのにぃ(w
さてお決まりの設定はどうしましょ…
渋谷営業所に追加投入されたB-E013号車、KC-MS829P辺りにでもしておきましょうか。
都営観光旧塗装最終投入車となりましたとさ…